このレビューはネタバレを含みます▼
湿度の高い夏の匂いが伝わってくるような絵と、言葉少なで静かな台詞に引き込まれました。物語の余韻に浸れる素晴らしい作品だと思います。
千紘の「フユシラズは冬を知らずに死んじゃうんじゃないのー」という台詞がありますが、実際は秋から春にかけて花を咲かせるそうで。冬になっても枯れない花というところで2人の未来に希望を見出せました。
母親は2人の関係を知っても否定するでもヒステリックになるわけでもなく、だけど穏やかに見守るほど寛容にもなれず…その戸惑いがとてもリアルであえて答え合わせをしない作者様の表現の上手さだと思います。
番外編ではあやういながらも少しずつ成長して関係をより確かなものにしていく2人が見れたのでよかったです!