たぶんきっと、明日のナズナは【電子限定特典付き】
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たぶんきっと、明日のナズナは【電子限定特典付き】

田中森よこた

読んだら幸せもらえます

2024年9月9日
何作か読んでるけどこの作者さんは人間のなかなか埋められない寂しさの隙間を描くことに長けている。ナズナを見てるとずっと切なくて心細くなる。毎回見た目を変え、設定を変え、不幸体質というか、さびしんぼうな受けちゃんが登場すんだけどいじらしくてキュンとするのが毎度のことになってます。
最初はこれまた不憫受けか、可愛いな…って読んでたのにナズナの柔らかい部分に触れたらダムが決壊したかのように涙が溢れて鼻水ジュルジュル。これは私の感受性が豊かなわけじゃなく作者さんのキャラを読者にシンクロさせる表現力がスゴイんです!
サカドリにあそこまで真正面の言葉を向けられてもセリがナズナを泣かせる言葉しか言えないのが、酷いとも思うしバカだなあとも思う。そしてそんな御主人様を愛おしいと思えるナズナなんだから相性抜群です。こういう関係がいつの間にか逆転しているのが素晴らしく好き。鈍感すぎて大変だけどセリのあけすけな性格は嫌いじゃないです。どの場面もナズナの気持がたっぷり注がれた描写だらけでずっと切なくて幸せでした。作者さんの描くキャラ(特に受け)はどれもこれも大好きです。
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