イルカの耳骨
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イルカの耳骨

待望の新作どすー!!

2024年9月13日
えっ!?まさかのレビュー第1号とは光栄です....!今回の作品は、主人公に対する関係性が対極の2人が絡み合うことで、主人公の想い人の姿勢や思想がさらに際立つ形で描かれているように思いました。宝くんは当て馬ではなく、それまでの主人公が自身の心の傷を投影し、さらには彼の役に立つことで安心を得られる存在、生かしてくれる存在だったのでしょうが、それを宝くんもわかっていたからお願いをし続けていたのかなと...料理をする主人公に宝くんが「手伝う」と申し出たけど断られちゃって、それに対する反応をみる限り宝くんはそんな関係性を変えたかったのではと思ってみたり......

しかし先生の作品には毎度ほんっっとに....こちらの読解力を試されますなぁ!もう、一休さんを召喚したくなるわけですよ「このとんちの効いた返しはつまりどういうことですかね?!」と....!ここぞという大事なシーンなのにスッと理解できない歯痒さ!読み直してもまだ理解できない自分への苛立ち!これってきっと、登場人物の彼らが当たり前のものとして備えている感覚や価値観を私めが持ってないからなんだろうなと...漫画を通して未知の世界に誘われたのだという、この作品の尊さを噛み締めています。

こんな状態の自分でも最後まで楽しく拝読できるのは、ストレートな表現で恐縮ですが先生の作品の登場人物がみな圧倒的に顔(表情)が良いからなのだと感じます。
過去作品もまた読ませていただきます。
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