魔王と勇者の戦いの裏で
」のレビュー

魔王と勇者の戦いの裏で

葦尾乱平/涼樹悠樹/山椒魚

戦死するはずだった王太子殿下の貫禄よ

2024年9月18日
以前から気になっていたものの、いつか半額セールとかの時にチェックしよ〜とお気に入り登録にとどめていた本作。一巻無料の試読増量がスタートして、読み始めたら全然とまれませんでした。さようなら理性。こんにちは興奮。4巻まで全巻定価で購入。面白い…、読んだ直後から既刊全巻読破周回マラソンはじめるくらい面白い…、主人公の采配がすごすぎて、ほれぼれします。いくら前世知識があるといっても、魔物の猛攻のなか最前線で戦い、軍功をあげて、総司令官である王太子への覚えめでたくなる立身出世っぷりは快感でした。それにしても王太子殿下の貫禄がやばい。こういう腹のうちを明かさない貴族の緊張感あるやりとりにグッとくる読者なので、読んでて心底楽しかった。わりと冷静な表情を崩さない主人公だけど、槍術を褒められたときだけ、喜色が滲んだ表情になって、幼さがほの見えて、ギュギュンと心臓つかまれました。これは…主人公萌え…、文官貴族と軽んじられてもコンプレックスを感じるような描写はないんだけど、鍛錬しても体のつくりの薄さには引け目を感じているんだろうな…、文官家系だもの…、思春期男子かわいい…(※そんな描写は作中には一切ありません)、ひたすらたのしく読了しましたが、興奮の熱が冷めやらないので、原作小説へ突撃してきます。みなさま傑作です。ぜひ読んで!(追記)原作よんでみたところ、王太子殿下が主人公を試すために「騎士にしないのか」と問うシーンも、槍術褒められて嬉しさがおさえきれないシーンも存在しなくて「???(スペキャ顔)」になっちまった…コミカライズ作者様の御業にうち震えています…ありがてぇありがてぇ…。そもそもスキル「槍術」を持つ主人公のロングテール髪が最高ビジュで、キャラクター原案の挿絵作家様にも御礼申し上げたい。アルスターの光の神子みたいなロングテール髪最高です
いいねしたユーザ33人
レビューをシェアしよう!