このレビューはネタバレを含みます▼
怨念と復讐しか知らず死ぬことを厭わないルイと、ルイのドン底にある心と魂を大切に大切に傷つけないように掬い上げ、人としての生き様を全うさせようとする三上の純愛物語です。
絶対的な暴力を『国を護る』という名のもとに正当化する戦争は絶望、恐怖、痛み、悲しみ、怒り、復讐、恨み…数えると切りがないほどの負の感情が生まれます。そんな中でも懸命に生きようとした人達が居たことを忘れてはならないと思います。
こちらの作品は絶版されていたと知りました。
平和への感謝が薄れ失われつつある今こそ、読み、語り継がれるべき作品だと思います。関係者の皆さまには感謝しかありません。