このレビューはネタバレを含みます▼
どうにかして世に広めたい。自分の大切な人にも読んでもらいたい。親やきょうだいにも。でも、「読んで読んで!」と押し付けたくない。2人がそうであったように。この作品が、誰の手にも届く位置に、フラットに当たり前のように世の中に置いてあって欲しい。そして疲れた人や悩む人、幸せな人もそうでない人も、ふとした瞬間に手にとって、彼らの身に起きる日々の出来事を大切に読んで欲しい。
本棚に並ぶ6つのエッセイのタイトル、最終巻であろうエッセイ6の冒頭、たくさんのメモ、2人の旅の行く末が端々から伝わります。無駄なものなど一つもない。小さなコマの一つひとつ、彼らのセリフの一つ一つをまた、噛み締めています。