シュガードラッグ 【電子限定特典付き】
」のレビュー

シュガードラッグ 【電子限定特典付き】

頼長

名作!(でも読者の興味分野に左右される)

ネタバレ
2024年10月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ なかなか凄い作品でした!きっと今後主席全員分のストーリーを読ませていただけるのかな?と期待してます!私はSFも医療系もかなり好きなので、電子薬、という設定にかなり興奮できました。テレビのフラッシュだけで倒れる人がいたり、鬱病治療に光をあてたりするのだから、視覚から入る情報や刺激が脳に大きな影響を与えるのはありそうだなあ!と、絶妙にリアルな設定に感じます。ただ、最初に読み始めた時は「高評価なBLだから」としか認識していなかったので、自分がどんなテンションでどんな構えで読めばいいのか分からず「??変わったBL過ぎて、誰に、何に、感情移入したら良いかわからん」となりました。しらない都市にポイっと投げ出された感じでした。3回目に読んだ時ようやく「あ、これBLじゃないんだ!SF的な人間群像ストーリーでBLは本質ではないのかも。恋愛漫画でもないんだ。人が様々な厳しい状況の中で、何を大事にして行動するのかを描いた作品だ」と判断しました笑。そういう視点で読むと本当に興味深い作品です。春も陽介も理性的で、一瞬の感情に流されず、今の自分の立場と相手の意図をかなり読んで動きます。「打算的」と捉えるかもですが、2人とも「優秀なバランサー」だと感心します。特に陽介は置かれた立場で、最大限自分も周囲もうまくいくように行動していて、唸ってしまいます。そこに「自己犠牲とか無償の愛」があるとうさんくさいのですが、春も陽介もしっかり自分の足場を守るところがいい。2人とも自分が幸せになることにためらいがないし、あきらめていないのがすごく健全に感じました。できれば陽介みたいなムーブができる人になりたいです。あ、絵はかなり個性的なので無理な方もいるかもですね。私の場合は初回は天木さんのロングヘルメットと玉森さんの瞳孔が開いたエキセントリックな表情が生理的に無理でしたが3回目で慣れました
いいねしたユーザ7人
レビューをシェアしよう!