このレビューはネタバレを含みます▼
アイ、セイ。生命力を感じるエネルギッシュな表紙。
死の匂いのするスリーピングデッドの衝撃も冷めやらぬままとんでもない短編集が出たなと準新刊で買ったのは、もう何年前のことか…
レビューする力量がないためずっと放置していたのですが、物議を醸す4編のうち「アイ、セイ」についてだけ語りたくなり投稿。
朝田先生は命名に無頓着なところがあるのか、キャラの名前がこれみよがしで笑っちゃった。アイくんを愛とするなら、セイさんは性にあたるのかな。
相性抜群でヤリまくりなセ○レとして身体を重ねるうち、愛と性の問題にぶち当たったこの2人…
若いアイくんの方がむしろ愛を語り、年長者のセイさんが性欲止まりの恋に悩むからこのお話は面白い。
性愛、友愛、博愛と愛は全てを包括しているけれど性は単なる愛の一部だから、性欲に囚われているセイの方がいろいろと葛藤するんですよね。
セイはいつ性から解放されアイくんと並んで日向ぼっこするんだろうか、なんて妄想が尽きない。
しかしなかなか落ち着かないと思いますよ…アイくんみたいな優良物件というか快楽の奴隷になっちゃったら……
悦びが喜びに変わる、その日までは。
(作者さまもあとがきにて「セイがEDになったら向き合える」的なことをつぶやいています)
【以下、他の短編の感想と危険度紹介★】
・ディーン(違う見方もあるって気づけてよかったね)★5
・クラスメイト(破壊でしか繋がれない哀れな男)★∞
・ハレノヒ(必ずしも親と同じ道を征くとは限らない)無害