誤解された『身代わりの魔女』は、国王から最初の恋と最後の恋を捧げられる
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誤解された『身代わりの魔女』は、国王から最初の恋と最後の恋を捧げられる

十夜/喜久田ゆい

作者様の個性が裏目に出てしまった作品…

2024年11月5日
特殊な設定を読者に馴染ませず勢いで進む展開/
無垢(周囲から持ち上げられる『俺スゲー系』)なヒロインを演出するための白痴化/
拡げた風呂敷を畳まない進行の遅さ/
勢いに任せてエモを連発するために細部の設定や個々のエピソード(設定)の整合性が取れていない/
一冊で本編が進まない上に挿話が多い(これはレーベルの方針なのか…おそらく作家さんにはたいへんな労力がかかってると思われますが、水増し刊行ぽくてイメージが良くない)等々

この物語は2巻ぐらいにさっくりまとめれば小粒な良作になったと思います。
でも作者様はヒロインがヒーローに対する恋心を手放した後、ヒーローがそれについてとことん苦悩する姿、後悔と贖罪にヒロインを溺愛するターンをメインテーマにされているようなので、現状が正しいルートなのかもしれません。
個人的にはそういうヒーローの贖罪と愛を、お為ごかしで無効化してしまうヒロイン(無効化されるために何度も愛情表現を繰り返すヒーロー)の姿にはそろそろ読んでいて苦痛を感じるので、この作品はリタイアする事になりそうです。

しかし上で挙げたような作者様の個性がうまい具合にキャラと噛み合って良い方向に出た他作は大好きです。
ファンのアンチ化みたいなレビュー申し訳ありません。
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