ずっと、ずっと好きだった ―再会愛―
」のレビュー

ずっと、ずっと好きだった ―再会愛―

緒莉/上原た壱

ただひとつの恋

ネタバレ
2024年11月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 「春はあけぼの やうやう白くなりゆく山ぎは・・・」主人公二人の物語の発想はここからだったのかもしれませんね。古典は好きでしたが、「曙」と「暁(アカツキ)」の違いは意識がありませんでした。
作品に出てくる様々なエピソードがいちいち刺さって、本筋とは違うところでも凄く好きでした。
ヒロインの祖父の名画座で上映される古い映画の話も良かったです。初め、「暁(アキラ)」が、若くして亡くなったアメリカの俳優に似ているというのでジェームズ・ディーンを思ったのですが、それは本作の主人公たちよりもずっと古くて自分を少し恥ずかしく思ったりして・・・。作品の中には映画のタイトルは出てきませんが、その主題歌はずっと頭に流れていました。(23歳で亡くなった彼は本当に凄くかっこいい!)
物語は中学三年の15歳の時と、10年後の現在、25歳の時が
交錯して紡がれます。
コミカライズの冒頭、「春」に話しかける言葉と、布団の中で携帯を抱きしめぐちゃぐちゃに忍び泣きする「春」の姿が、その裏にある理由や背景が、知りたくてこちらのラノベに飛びました。
お互いが唯一無二の存在である事が、とっても素敵なお話でした。
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