囀る鳥は羽ばたかない
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囀る鳥は羽ばたかない

ヨネダコウ

ドMいん乱歳上美人ヤクザ受け

ネタバレ
2024年11月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ 巻数が多いのと、ストーリーが重厚なので読み始めるのを躊躇していましたが、読んで良かった。受けはヤクザですが、入れ墨なしの色気ある歳上美人なので、男前ガチムチ受けが好きな自分はむしろ百目鬼受けの方が好きかな…と思いハマれるか心配していたのですが、読んでみれば最高でした。特に7巻以降、矢代が40歳になり、大人の色気が追加されてより尊くなります。内容ですが、受けの矢代がトラウマからヤ◯◯ンになってしまっているので、モブと致す描写が多く、本命の百目鬼と最後までやるのは5巻になって1回、そこからさらに長いお預けが入って9巻でまたしますが、とてもラブラブという感じではないです。また、全体的に恋愛描写2割ヤクザストーリー8割くらいのバランスなので、苦手な人は苦手かなと思います。矢代さんは幼少期に無理矢理された過去を「自分は酷くされるのが好きないん乱だから、そうされるのを望んでいた」と思い込んで自分を保っていたんですよね。しかし百目鬼に優しく抱かれたことで、本当は優しくされたかったことに気づいてしまい、望まないことをされた被害者である自分を受け入れることになる…。百目鬼以外では不能になってしまったのは、優しくされたかったことに身体は気づいているのかな。でも頭では受け入れられずに、百目鬼に冷たくされた心の穴を埋めようとまた他の男に抱かれにいく、それがバレて百目鬼に怒られるという悪循環…。百目鬼は矢代の心情を理解していて、一回遠ざけられているからこそ、今度こそ逃すまいと感情を殺して無理に冷たくしているんですよね。不器用な受けと、その受けに必死に合わせようとして不器用にならざるを得ない攻めの両片想いのやりとりの切なさが光ります。そして矢代が時折ふらつくのは片目が見えないせい、だけなのでしょうか?目以外にも悪いところがあるのか…?頭を打った後遺症なのか?それともあれだけ奔放にしてきたからついにBLの禁忌部分、性病…?それは本当にないと思いますが…。矢代がそうなら百目鬼もそうなってしまうだろうし…。ハピエンもメリバも両方ありうるからハラハラします。2人が幸せになれますように。ちゃんと読まないとどこの組の誰がなんだっけ??となるので、また読み返して理解を深めようと思います。
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