このレビューはネタバレを含みます▼
立ち読み増量で止められずに購入。元々フォローさせていただいている方のレビューで気になっていた作品。作者様に出会わせてくれて感謝です。読み始めから、とにかく神島がじわじわ怖い。印象的な眼差し、違和感の残る所作、有無を言わせぬ圧。かと思えば毒気を抜かれる笑顔で喋り続ける。容疑者となり動く二人の運命が、被害者の闇から考えると息苦しい。なのに抗えず最後まで面白く読んでしまった。神島の教典に絡め取られた常田が持つ孤独もじわりと苦しく、険しかったその表情が海へ飛び込んだ後から変化していく様には破滅の甘さを味わいました。