サンタクロースは来てくれる?
」のレビュー

サンタクロースは来てくれる?

アリスン・ロバーツ/伊藤悶

いい話だった!

ネタバレ
2024年11月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ いつもはほとんどレビューしないハーレクインですが、今ちょうどセールになっているので読んでほしい!大号泣しながらレビューします。

物語は年末から新年にかけて住み込みのナニーに応募する今作のヒロイン、エマのシーンから。何やら病気の再発に怯えている様子で、最後の思い出になるかもしれないと思いながら旅立ちます。

一方、ヒーローは6歳の双子をシングルで育てているドクター。奥さんを3年前のクリスマス時期に亡くし、クリスマスは喪に服す時期だと子どもたちにも強要していますが、エマは祈りを捧げるべきだとドクターを説得します。

ここまでは試し読みで読めますので、その先が気になったらぜひぜひ続きを!以下、ネタバレを含みながらレビューします。

これまでの展開で、何やら亡くなった奥さんには秘密があったようだなと思っていましたし、それがどうやら不倫のようだなとも勘づいていましたが、まさかの相手でしたね。その傷に寄り添うエマの優しさ。そして近付く2人。普通ならここでカップル爆誕の展開もありえますが、エマの病気への不安が2人に距離を取らせます。

そしていろいろあった末、子どもたちの家出、からのエマの病気の告白。そこにもエマの優しさを感じ、そしてこれまでの子どもたちの寂しさや、ドクターの苦悩、エマへの想いが溢れて溢れて、私は涙を流しながらページをめくり、アメイジング・グレイスの日本語訳のシーンで大号泣…!

あの訳は原作の翻訳家さんでしょうか、伊藤先生でしょうか?物語の展開とマッチした本当に心に染み渡る歌詞で素晴らしかったです。そしてパグパイプのおじさんにアメイジング・グレイスをあそこで演奏させる神展開!序盤での登場がまさか伏線になっているとは思わず、その流れにも感動しました。

ちょうどクリスマス前に読めて良かったです。幸せな気持ちになれました。
いいねしたユーザ2人
レビューをシェアしよう!