このレビューはネタバレを含みます▼
とても面白くて夜更かししながら読みました。
このお話は主人公の受け(と攻め)が幸せになるまでを描いていて、面白いのですが、一般小説にBL要素があるという印象で、BLって感じのBLとはちょっと違うかも?と思いました。
受けが目を覚ますと親友だった攻めに監キンされていて、どうして監キンされているのか分からないし、監キンされる直前の記憶もない。どうしてこんなことになっているのかを、大学に入学してからの記憶を振り返りながら探ります。
過去の回想と、現在の監キンされてる時間軸を行ったり来たりする感じでお話が進みます。
受けには優れた兄姉がおり、けれど特別秀でたところのない受けは母から抑圧され、また元々ゲイで、それが地元で広がり肩身の狭い思いをして…と自己肯定感が低く、上京して地元を離れ、大学生活を楽しもうとします。陰キャの自分には難しいかも、と感じつつもサークルに入り、バンドを組むこともできて、色々ありつつ活動していくけれど…というのが過去のお話です。ちなみに攻めはバンドメンバーではなく、マネージャーみたいな感じです。
お話の中でこの過去の話がメインというか大半を占めていて、監キン軸は途中挟まる程度です。
なので、私はタイトルから執着監キン攻めを期待したのですが、監キンBLを楽しむような感じではないです。
ほとんどが受けや攻め、バンドメンバー、その周りの人たちの人間模様で、その中で苦悩しつつ一生懸命生きる受けの青春?ストーリーというか。
それが面白いので楽しめましたが、正直タイトルから求めていた話ではなかったです。他にもミスマッチ起こしてる人いるんじゃないでしょうか。かといってタイトル詐欺ではないし、読み終えてみればこのお話に合ってるタイトルなので、難しいのですが。
攻めと受けは恋愛関係になりますしえっちもあるのでBLじゃないとは言えないですが、話の主軸が攻めと受けの恋愛というよりかは、主人公の受けが自分を大切にできるようになるまで、という感じだったので、BL感が薄い印象になりました。
お話としては面白いですが、良くも悪くもラノベっぽくないというか。人間のしんどさとかが上手に描かれていて、結構腰を据えて読むような感じです。
BLで萌えるぞー!なテンションで読もうとすると合わないと思います。