嫌いな男
」のレビュー

嫌いな男

安西リカ/北沢きょう

めちゃめちゃ良かった

ネタバレ
2024年12月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ 要領良く生きてきた受けとハイスペ攻め。
受けがほどほどに上手くやってたところに自分よりハイスペな攻めが来て、疎ましく思っていたらどうやらゲイで自分に好意があると知り、そこから優越感を持ち試し行動するようになって…という話。
受けの性格悪いですが、誰しもそういう部分あるよな〜と思えるリアルな性格の悪さでとても魅力的でした。変に聖人すぎるキャラクターよりよっぽど良い。攻めも二面性があって良かった。口説いてるときの二人のやりとりにキュンキュンきました。
普通だったらなんやかんやこのままくっつくんだろうな〜ってところでそうはならずに離れるのにびっくり。でもああならないと受けは攻めのこと好きにならなかっただろうしな。
読みやすい文章で無駄なくサクサク進んでくれるので夢中になって読みました。残りのページ数を確認しては、えっここまで話が進んでるのにまだこんなに続きあるの!?(歓喜)ってなりました。密度がすごくて、二人がくっつくまでの過程も不足がなく描かれているのに、さらに付き合ってからも攻め視点で沢山堪能できてすごく良い買い物したなって思いました。
後半の攻めの異性愛者と付き合った不安とかも分かるし、それを溶かす受けがすごく良かった。
初めは性格悪い描かれ方してたのにすっかり良い子になった受けちゃん。読者としては物足りないな…とは思いつつも攻めと一度離れて成長した証なので愛だな…ともなります。それはそれとしてもっと小悪魔な受けも見たかったな。
攻めも受けを溺愛しすぎて、Sっ気とか泣かせるの好きとか言ってたのに甘々えっちばかりでちょっと残念。いやそれほど受けに首っ丈なのが伝わってきて、愛だな…てなるので良いんですが。今後もっと気安い仲になったらそういう面も出てくるのかな…そういうのも読みたかったです。
えっちも両者色気と愛に溢れていて良かったです。あまり騎乗位好きじゃないんですけど、このお話では萌えることができました。
とにかくすごく良かったです。イラストも素晴らしかった。今後何回も読み直すんだろうなと思える作品でした。
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