仮面夫夫のはずが、前世の記憶を取り戻した夫に溺愛されています
」のレビュー

仮面夫夫のはずが、前世の記憶を取り戻した夫に溺愛されています

福澤ゆき/有木映子

割と面白かったです

ネタバレ
2024年12月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ 前世の記憶を取り戻した攻め×冷遇されていたので心を開けない受け、のカップリングです。
話の焦点としては前世の出来事を踏まえつつ、現世で起こるきな臭い派閥争いを2人で解決する中、愛が芽生えていく話です。
Web小説出身の作家さんで痛い目を見ることが多いのですが、こちらの作品は最初から結末に至るまで伏線がいくつか張られており、急な誰!?とか何その展開、というような畳み掛けもなく面白く読めました。また攻めは前世の受けを愛していたので、受けが今の現世での自分は愛されていないと感じながらも、最後はきちんと現世の受けのまま愛されたので良かったと思います。こういう生まれ変わり系で過去の人格が好きだというまま終わると、今はどうでもいいわけ?今を生きてきた数十年は?という気持ちになるので、それがなくて良かった。

ただ多少気になるところもあって、最後の方の魂や魔法の件は少しご都合主義を感じました。また攻めが前世の記憶が戻った途端溺愛攻めになりますが、それにしても前世の時ともキャラクターが違うのなんで?となります。前世の時は結構スレた男なのに、なぜ現世では記憶が戻った途端優男のカワイイ系になるのでしょうか。その人格どこから?
そしていくら格の違いがあるとはいえ、受けを冷遇する人達が多すぎて…そうはならんやろとも。記憶を取り戻す前の攻めも受けを冷遇しつつ実は愛していたみたいな伏線ありますが、じゃあ2人きりの時くらい優しくしたら?と言うくらい酷かったですし。そんなに好きだけど酷くあたる必要があるくらいなら、求婚しない方が愛では笑

ただ連載系のWeb小説出身の方とはいえとても話の起承転結が丁寧に書かれ、最後は円満ハッピーエンドで綺麗におわっているので、読んで良かった作品でした。
いいねしたユーザ3人
レビューをシェアしよう!