このレビューはネタバレを含みます▼
箱入令嬢は比喩表現でなく、物理的な「箱入」である、という設定が面白いです。続きが気になって最新7巻まで購入しましたが、何ともモヤモヤした気持ちになり、言語化できずにいましたが、低評価レビューを読んで、何にモヤモヤしていたかようやく分かりました。
私が一番納得できないのは、主人公は、過去の経験から人付き合いを拒否して箱の中に閉じこもっているのに、そのことを「仕方の無いこと」で済ませているところです。主人公が箱の中で生活するために周りの人間がどれだけの犠牲や労力を払っているのか、そのことに対する感謝や申し訳無さがあまり感じられません。
主人公が箱の外に出られるように努力していくストーリーなら共感しますが、彼女は箱入であることを譲らないので、主人公への違和感は巻数を追うごとに強まっていきます。そもそも「箱入(物理)であること」が、この主人公のアイデンティティなので、こういった展開になることは期待できないでしょう。
ただ、それは原作の設定なので…。漫画が悪い訳ではないです。設定の面白さや話の構成は良いと思いますし、途中からでてくるコンティーナ嬢は魅力的です。私が、主人公の考え方や性格に共感できない、というだけの話なので、それも含めて「面白い」と思える方にはお勧めします。
…ということで、評価は星5をつけました。
私と同じように、この話を読んで違和感を覚えた方は、是非コメント欄を「いいね」順にして、上位にきている低評価レビューを読んでみてください。