氷の勇者は恋に泣く
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氷の勇者は恋に泣く

桃瀬わさび/アヒル森下

勇者誕生秘話が泣けます

ネタバレ
2024年12月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ 勇者アレン(ライリー)と、前世が彼の親友だったイリヤのお話。

あらすじとレビューの良さで購入。
読んでいるとWebで読んだ記憶が…。
最近Webから書籍化する作品多いですね。
こちらの作品も書き下ろしがあったので、お得感はありました。

とにかく勇者アレンの誕生秘話が悲劇的過ぎて、涙なしには読めません。
夜中読んでいると、次の日の仕事に支障をきたすレベルで泣きます。
アレンのライリーを思う気持ちも涙を誘いますが、明らかにライリーの特徴なのに「勇者アレン」という予言、勇者ではないのに聖剣を持つことだけはできたアレン…。
そしてライリーの名を捨て、勇者アレンになったライリー。

そんな過去を持つ勇者が魔王を倒してからのストーリーとなりますが、正直過去話が良すぎます。
あまりに良すぎて、その後の話はおまけみたいに感じてしまいました。
後書きを読むと勇者のその後がメインテーマらしかったのですが、私には勇者誕生がメインというか、ここのインパクトが大きすぎて他が霞んでしまったのが残念。
というわけで、BLも添え物レベルでメインになり切れず。

あと、コロコロと作中の視点が変わるので、かなり読みにくいです。
今誰の視点? と、途中混乱することが何回かありました。
Webだと、ページが別だったりして明確になっているので、急な視点変更で特に困ることはありませんでしたが、書籍では何か工夫が必要かも。
もしかしたら、視点が変わるところに目印などあったのかもしれませんが、すみません、気づきませんでした。

書き下ろしの短編は、個人的には村からの帰還後、世界を旅する2人が見たかったなぁ。
帰り道エッチとか別に要らなかったです。
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