プライベートバンカー【イラストあり】
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プライベートバンカー【イラストあり】

手嶋サカリ/小椋ムク

何もかもが好みのカタマリ!

2024年12月4日
俺様で、でも誰にも見せない寂しさを抱えている攻めと、辛い経験があってもそれを糧にしてより強くあろうとする受けの2人に、「好き」のど真ん中を射抜かれました。交わす会話は軽いのですが、内包しているものは重いです。お金も地位もある晃の寂しい陰が気になる清吾は、でも深入りすると危険だと感じて心に制御をかけますが、どうしても惹かれてしまうのです。清吾を試す晃。清吾は試されて傷ついて晃から離れるのに、再び惹き合う2人。この辺りが、もう本当にドラマティックなんです。心を明かさないまま身体を重ねますが、ここは晃の俺様感と、清吾の被虐的な性質とが遺憾なく発揮されていて、私はかなり好みなのですが、地雷の人もいるかなと思います。恋愛だけではなく銀行という舞台が背景にあるので、硬質な世界観を作り出しています。何度再読したかわからないほど好きな本です。
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