悪役へび男は英雄狼に食べられる
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悪役へび男は英雄狼に食べられる

冬之ゆたんぽ

作者さんと挿絵さんが同じなのビックリ!

ネタバレ
2024年12月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ 前世で読んだ小説の悪役宰相に転生したレナトゥスと、小説の主人公ブラッドリーのお話。

未来の悪役宰相であるレナトゥスが、自身が悪役にならないよう全力回避、推しのブラッドリーを全力応援していく奮闘記となっています。

とにかくレナトゥスが可愛いの一言。
能力的には元々悪役チートなため色々無双できそうな感じなのにドヤァ感が無く、何事にも一生懸命なところが好印象。
とくに子供の頃のレナトゥスの可愛さは至上です。

途中色々事件が起きますが、上巻下巻ともに魔力閉塞症(死ぬはずだったマークが治療法を発見した病気)関連が多すぎるのが気になりました。
他に理由をつけるとその説明にページを割く必要があるし仕方ないことかもしれませんが、何でもかんでもコレ関連だったのでワンパターン化してしまった感じ。

ただ、ヴェシカやハート(死んだ鳥)関連のエピソードは良かったです。ちょっと涙出ました。

BL的には上巻で既に両想い確定だったので下巻で劇的な進展などはありませんでしたが、初めてのエチシーンはかなり読み応えがありました。
陰○の表現に萌えたのは秘密(笑)

貴族の男性同士の結婚ですが、祝福される裏事情的なものが存在していたのが個人的に良かったです。
主人公補正で何でも許されるとかではななかったので、読者側も納得できたのでは。
ただ、今後のアッシュフィールド家の存続はどういう形をとるのかは気になりました。

本編終了後の書き下ろしが兄視点なのが本当に良かったです。
兄の深い愛が伝わります。伝わるのですが、結婚するお姫様が気の毒なので彼とお姫様メインの話が少し読みたかったかな。
長い片想いに決着をつけた兄の新たなる恋とか。BLじゃないけれど、この本にはあってくれても良かったな。私は普通に読みたかったです。

それにしても、この作品、作者さんと挿絵さんが同じなんです!!
原作再限度が(当然のことながら)高すぎます。素晴らしい。
欲を言えば、レナトゥスのウロコはもう少しガッツリウロコであって欲しかったかな。トーンで淡い感じだったので、気持ち悪さが激減。
本人が気持ち悪いというなら、もう少し存在感を主張してても良かった気がしますが、とにかくとても良かったです。
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