このレビューはネタバレを含みます▼
18世紀末の雰囲気がよい。髑髏島と呼ばれる貴族の島でのあれやこれやですが…
ヴァンパイアと狼との関係性や、お貴族様×音楽家と傭兵×没落貴族の2カプのストーリーが淡々と進むのに中身は濃くて楽しめる。とはいえ、意外に音楽家が強かだったりもして。
非常に興味深かったのは、生を終える寸前の人間をヴァンパイアにして一瞬で消失してしまうなんて。とても理想的な最期だと思えます。
また、あとがきまでもが秀逸なのでここまで読むのが完全な結末だと感じました。
なにより剛しいら先生のシンプルなのに、情緒も機微もあるという文体がとても好ましく数多の作品を求めて止まないのです