僕の呪いの吸血姫
」のレビュー

僕の呪いの吸血姫

金井千咲貴

秘密持ちの自己犠牲型主人公、総愛されモノ

ネタバレ
2024年12月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ Twitterから来ました。作者さんPRありがとう。なんっで今まで知らなかったんだコレってくらい面白かった。
7巻まで読んだけど、今のところ、右肩上がりの面白さ。主人公のイスズくんが、かっこかわいい人たらしで、巻を増すごとに大好きになってしまって最新7巻を読みおえた時、イスズくんのいる作品世界から意識を外に向けなければいけない現実がつらすぎて泣いた。こんなん、ド沼じゃん。思春期を過ぎていてよかった。思春期に出会っていたら、イスズくんの夢女子になって夢小説書いてPi〇ivに投稿していた。恐ろしい…。主人公イスズくんの過去がズルいんだよな。記憶喪失で、過去がなく、今の繋がりを大事にするあまり、吸血鬼という災害から周りのみんなを守ろうと体を鍛えて、第一線で死闘に身を投じる。人あたりのいいお人好し、自己犠牲型ヒーロー。そのナカに記憶喪失前の第2人格があるって設定が、噛めば噛むほど味がしてヤバかった。同僚が殺されていくばかりの、組織の対抗手段のなさに歯噛みして、国の極秘施設に押し入るわけだけど、そこで20年間秘密裏に監/禁拷問の研究素体にされていたロリ美少女吸血鬼とボーイミーツガール。まんまと惚れさせて、バディを組むまでを計算ではなく「素」でやってのけたのがタラシといわれる所以。話が進むにつれ、主人公イスズくんの過去が明かされていくが、自己犠牲型の記憶喪失ヒーローのなかに、気位の高そうな和風美青年の人格が「在る」のヤバい。なんだお前は。性癖マトリョシカかよ怪物がよォ…。はっきりとした性的なシーンは無いんだけど、代わりに吸血シーンがドシコいえっちさです。腕相撲で顔を歪めながら真っ赤になってブルブル震えるイスズくん、拷問されながら泣いて怯えるイスズくんなど、色んな扉をフルオープンさせられるかと思います。覚悟して飛び込んできてください深くて楽しい沼だよ。
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