ホントはやさしい君が好き【電子書籍特装版】
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ホントはやさしい君が好き【電子書籍特装版】

立河あいも

黒瀬くんの熱い視線の先‥想いにあぁもう‥

ネタバレ
2024年12月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ 断片的な冒頭のコマが何を意味しているのか、気がつけばスルスル~っと引き込まれていく巧みなストーリー構成!えぇ?初コミックスなんですか!?
正に大型新人(物理的じゃない方の)作家様降臨です!!

柏木目線を通じて本筋が少しずつ明かされていき、当初考えていた私の陳腐な予想を遥かに上回って、最後までどんなオチが待っているのか想像できませんでした!

職場上司の柏木と中途採用から部下になった黒瀬。
黒瀬がとにかく人との交流を断固拒否、部署でも浮いた存在に。どうして??ちょっと誰か彼の取説~!

暗雲立ち込める中、2人の共通の知り合い鵜飼くんが何かと気をきかせてくれて、それとな~く距離が縮まっていくんですが、普段人当たりの良く明るい柏木があんなトラウマ持ちだとは!!
違和感のある柏木の接触に対する過敏な反応や野球部への並々ならぬ思い、また黒瀬の持病、色んな所に伏線があってどう回収していくのか、隅々まで目が離せず!

高校野球というテーマによって、止まっていた時間が動き出すように、柏木の中の空白部分に少しずつピースが集まり次第に形になって真実が明らかになるんですが、その見せ方が上手い!

それぞれの心の痛みや葛藤が終盤でグワーって押し寄せてきて、もう泣いちゃうこんなん~!!!ってなった瞬間そのネタ?に色んなもん引っ込んじゃったよ。どうしてくれんだよ!黒瀬(笑)‥何ていいヤツだ‥不意打ちが一瞬で笑いに変わり、ついでに本心も飛び出し驚くやらで、色々と救われたんじゃないかな。

また黒瀬にとって辛い過去でもあり、それ以上に選択を間違えて後悔したくない!!っていう確固たる思いを知って。。他人と関わる事を避けていたのは、少なからず彼にも何か影響していたのかもと。
分厚いメガネと無愛想な仮面の下に深くてヘビー級の想いが!←大好物
むしろ忘れたくない大切な記憶としてあって、何より柏木を触る手!何もかもが優しい!!
可愛い柏木の可愛いお誘いに、想いが通じるのも納得な訳でここで どでかい萌えの嵐が~!多幸感が~!

30代というリアルな年齢に経験値を積んだ大人の絡み最高過ぎる!!だめだ語彙力死亡‥最後には黒瀬が甘い!!と思ったらいきなりのendでしたが、その後の書き下ろしやおまけの甘々で幸せな2人の日常と余韻がぎっしりな一冊でした!!
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