義妹にすべてを奪われたのに元婚約者(上司)が溺愛してきます。【電子単行本版/特典おまけ付き】
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義妹にすべてを奪われたのに元婚約者(上司)が溺愛してきます。【電子単行本版/特典おまけ付き】

春咲ルネ/新奈シオ

ヒロインも物語設定そのものも、お花畑!

ネタバレ
2024年12月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ なろう系で原作は読了。なろう系でならこれでいいかな、と思っていました。コミカライズ化には少々驚きました。無料分を読みましたが、物語設定の致命的欠陥は改編されていませんでした。
 それは物語冒頭で登場する『星の花嫁』。国家に繁栄をもたらすとされる存在、その家門は国家の管理下におかれて然るべきでは?それが放置同然で後妻に仕切られ、義妹がヒロインの存在そのものを詐称、、、いくら異世界でも無茶無理すぎて違和感MAX。当然、物語は、、、崩壊します。
 さらにヒロインの行動にも疑問満載。どうしてすぐにヒーローに窮状を訴えない?ヒーローには権力(軍事力)があるのですぐに対応してもらえたと思います。(ヒロインの弟も健全な判断力があれば自分の家族がどんな状態か判断できるはずですが、ほとんど登場しないので人物像不明。それなのにヒロインが脅される切札に使われる雑設定)。ヒロインは頭のユルイ自己陶酔型ヒロインにしか見えません。
 そしてラストのザマァ!『星の花嫁』、国家の重職の詐称です!こんな軽い刑罰はあり得ません。一貴族の家督問題ではありません。極刑が妥当です。
 作品のタイトルに明記されていますが、原作者の意図は溺愛物語のようで、ヒーローの甘々台詞の割合が興醒めする程高いです。(いくら溺愛メインでも基本設定がここまで整合性が無いと溺愛シーンがバカップルにしか見えません。イチャついてる暇があれば一刻もはやく弟を保護すべき!)
 作画も稚拙。デッサンが崩れている箇所がいくつもあります。原作ラストで私は『16歳の小娘(義妹)が国王の御前で堂々となりすましの嘘八百。この国、舐められてます!』と失笑しました。
 この入れ替わりだけは商業化作品では通用しません。
 厚顔無恥の義妹キャラだけが印象に残りました。商業化するなら根本的な改編をすべきでした。
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