もう興味がないと離婚された令嬢の意外と楽しい新生活
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もう興味がないと離婚された令嬢の意外と楽しい新生活

和泉杏花/さびのぶち

読んでいて心にくるものがある

ネタバレ
2024年12月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ ★3巻まで読了★最初だけ読むと最近流行りの婚約破棄系かなと思うけど、そんな軽いものではなく心にぐっと響くお話でした。カロル様もアラン様も、そしてヴェラも。3人ともがそれぞれに欠けていて、それに向き合い前を向いていく。ヴェラとカロル様の関係は、王宮の庭師であるじいやの言葉そのままに、どちらが悪いという訳ではなく、だけど両者ともに向き合わなかった結果。それが齎したものは離婚という結果で、タラレバの後悔はあってもきちんと向き合い意味のあるものに昇華できた2人はとても強く素敵だと思った。アラン様とカロル様の関係が決して冷えきったものではなくお互いがお互いを大事に思っていることも、アラン様がヴェラを想う深く一途な愛情も、ヴェラを見守ってきた春の精霊王様の包み込むようなあたたかな愛情も、読んでいて本当に心がほっとする。最後に、優しい愛情に溢れたヴェラのおじい様、貴方はなんてお茶目で素敵な人なんだ。久しぶりにこんな良作に出会えました。続きが楽しみです。
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