来世は他人がいい
」のレビュー

来世は他人がいい

小西明日翔

練られた構成、セリフ、タイトル、絵に脱帽

2024年12月27日
何度も何度も1巻から最新まで読み返してます。どうしてこんなに引き込まれるのか。それは、▼丁寧な伏線回収▼背景含めた絵の書き込みと美しさ▼キャラクターの魅力、につきると思いました。
まず、最新刊で1巻からちりばめられた伏線が回収されていきます。そのため、あの時のセリフってこういう意味か!あの時の表情ってそういうことか!と納得します。それでそのシーンが読みたくなって、戻ってまた読み返す。読み返すと、今度は背景の圧倒的な書き込みや気づいてなかったキャラクターのセリフや表情にに気づいて、戻ってまた読み返すを繰り返してます。助けて、誰かこのループを止めて笑。
そしてキャラクターですよね。みんなイケメン吉乃に惹かれてるんです。男性キャラでは霧島推しです。「吉乃大好き」の言葉の分厚さに気づいたときにはもう、霧島しかあかんと思いました。霧島は吉乃によく怒られてはいますが、吉乃は「そのままの霧島」をまっすぐ見て、受け入れてくれています(吉乃姉さんは無自覚)。こんな人きっと今までいなかったはず。唯一無二の存在ですよね。吉乃も霧島を少しずつ理解していっているので、まだ情がわいた段階かもしれないけど、距離はだいぶ縮まりましたよね。翔真は普段そっけないくせに、吉乃のピンチには目の色が変わるほど必死だったり怒ったり。大切すぎる存在だから彼女枠に踏み入れられないのかな…。でも私はストレートな愛情表現をする霧島の方が僅差で好きです。薊は怖いですね。あんなにゲーセン楽しかったのになぁ。そして霧島よりも翔真よりも先に…笑!!あなたも吉乃に惹かれたの?!サイコパスほいほい吉乃姉さん!!
最後に「来世は他人がいい」というタイトルについて。唯一無二の存在に出会ってしまい、どうしようもなく大切だから、失ったら悲しくて苦しくて辛くなるから、いっそ知らない方がよかった、だから「来世は他人がいい」と願う、という意味なのかなと現時点で解釈しています。
こんなにはまる漫画に出会えて私は幸せです。休載中とのことですが、今後の「来世他人」楽しみにしています。
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