このレビューはネタバレを含みます▼
序盤少年院でのシーンや渋谷での虐殺後の虎杖の反応、夏油がした事を知ったときの夜蛾先生や五条の反応など、漫画の中で丁寧に「殺人は無条件に悪」だと描写されていたのに、味方側の真希が正当防衛以上の虐殺をして、その後本人も周りも何も反応していないのがすごく違和感。
真希にとってあの虐殺は「高専追放されたとしても人の道を外れたとしても果たしたかった妹との約束」ではないんだ。途中はフィジギフの体を手に入れて楽しそうに殺してる感じもした。真希には人の道を外れた自覚は無さそうだし、書き下ろしの孫の描写が真希は乙骨とくっついたってことなら人を自分の意思で殺しておいて子供まで産んで普通の幸せを手に入れてのうのうと生きてるサイコパスに思える。乙骨は多少狂ってそうだけど少年院に入るような奴とその家族の尊厳まで守り、いじめっ子を殺そうとした順平を止めた虎杖や、真依に「不幸なら何したって許されるのかよ」と怒ってた野薔薇など倫理観まともそうなキャラは真希の虐殺についてどう反応するだろう。自分に向かってきた禪院メンバー以外殺す必要なかったし、妹との約束とはいえ私情で人間を殺すなら夏油がしたことと変わらない。五条や家入は夏油がした事自体は受け入れなかった。
五条が初めの方は教育を選んだとか言ってたのに結果特に教育してる描写もなく上層部を殺して終わりにしたのも、最強最強言いながらあの死に方なのもダサくて残念だった。生徒を守って死んだわけでも宿儺に大ダメージ与える代わりに死んだわけでもなく。五条ほどの最強キャラなら華々しく死んでほしかったわ、鬼滅の煉獄さんのように。