破雲【タテヨミ】
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破雲【タテヨミ】

淮上/一麻袋小猫漫画工作室/銀狐ノ殤

原作がめちゃくちゃ面白い

2025年1月4日
のは察せられる。原作だけなら星十個は堅い。が、日本版の発行やコミカライズにあたり、いくつかの残念な改編がある。名前が日本風=日本が舞台となると、致命的な問題があって、日本には麻的な薬関連組織が2種類あって、かなり犬猿な仲。麻取は厚労省。警察だと組織犯罪対策課で、所属から出資から完全別組織。犬猿なこともあり、協力など絶対にあり得ないのです。しかし、作中では緊密に協力しています。また、後半でミャンマーやマレー等の東南アジア話も出るけど、やはり日本名にされている。漫画そのものについては、画力は高いものの構成や演出が稚拙で、状況の全くわからない顔漫画が多発。画力の高い人が生まれて初めて描いた漫画という印象。あと、これは個人的な苦手要素なのですが、キャラクターが必ず嫌なヤツや勘に障るキャラで初期登場する。読むうちに親しみが出てくるし、ギャップによる好感度効果を狙っていると思うけど、現代人としては非常に古臭く感じてしまい、好感度まで行き着かないところもあります。原作が中国産なので文化の違い等もあるかもですが、中国産の作品は必ず初対面最悪から始まる。そういうマニュアルなのかもしれないけど、ちと疲れる…。また、作中で滝沢蓮に会ってても誰も気付かないのも違和感あります。その辺の演出がめちゃくちゃで、原作の良さを知らないとこのコミカライズでドン引きしちゃうだろうな、と。原作は骨太の良作なので非常に残念に思います。翻訳については、オノマトペ以外は悪くないです。かなり読みやすい方。
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