世界でいちばん遠い恋
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世界でいちばん遠い恋

麻生ミツ晃

素敵な恋の話

ネタバレ
2025年1月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ 聴覚が敏感な一匹狼系バイオリニスト(19)×ほとんど音が聞こえない心優しい投資家(29)
作者様があとがきで綴っていた「ゆるく柔らかい話」、その通りでした。二人とも抱えているものは決して生温い現実ではないのに、互いに影響し合うことでそれぞれの問題に向き合っていく。出会わないとバッドエンド、なんてことは無かったでしょうけど、出会うことで相乗効果がどんどん生まれていく姿が素敵でした!
十嘉が若さ故か、序盤にド直球な告白をかましましたが、暴走しかけたのは最初だけで、相思相愛になるまでいろいろ耐えていたのが良かったです😶『自分に惚れてる奴に「何でもする」なんて簡単に言うな』って台詞が五十鈴に誠実な気持ちが伝わってきて、特に好きです。
二人が同じ音を耳で共有することはできないけど、十嘉が言葉で音を紡ぐことで、五十鈴が言葉で音を理解する。二人にしかできないことがそこにあって、海のシーンは特に尊さを感じました。
ついに想いを伝えあった二人がどうなるのか楽しみです〜!
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