嫌われ魔女と体が入れ替わったけれど、私は今日も元気に暮らしています!【電子単行本】
」のレビュー

嫌われ魔女と体が入れ替わったけれど、私は今日も元気に暮らしています!【電子単行本】

十悠/江本マシメサ

キャラに感情移入出来ない

ネタバレ
2025年1月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ 絵は可愛いです。ただ、ストーリーとキャラがちょっと人を選びそう。ヒロインは、突然、別人と中身が入れ替わってしまうのですが、その入れ替わった体の持ち主は入れ替わる前に結構な悪事を働いていて、皆から恨まれたりしてました。だからヒロインも当然、入れ替わり後に魔女と蔑まれる羽目になるんですが……そこでヒロインは、この体の罪は私の罪!と、贖罪に生きようとします。私は、なんでやねんってなりましたね。この体でこれから生きていかなきゃいけないから、周囲との不和を解消するために仕方なく罪を償う、とかなら分かるんですけど、そうじゃなく、本当に自分の罪として扱い、贖罪も、私が悪いことをしたんだから当然、みたいな感じで、体の元の持ち主と自分を完全に同一視していて、なんで???ってなりました。多分、原作者が、悪人に転生した主人公が前世を思い出す前にやらかしたことも自分の罪とする…的なのと混同して書いてんだろうなこれ…って感じなのですが、転生主人公は本当に自分の罪ですけど、このヒロインはなんも関係ないしなんも悪くないので、納得いきませんでしたね。心清らかなヒロインにしたいんでしょうけど、私が悪いの!って本気で思ってるヒロインも度が過ぎていて、全く共感できない。ただただヒロインが偽善者、もしくは異常者だなぁって感じます。また、ヒロインの恋愛模様もびっくりするほど雑でした。ヒロインはヒーローとたまにお話する関係で、それ以上でもそれ以下でもありません。ヒーローを好きになったきっかけとか、ヒーローにときめくとか、そういうのが全く描かれることなく、唐突に、前触れもなく、私あの人のことが好きだ!とか言い始めて、急にどうした!?って私はなりました。せめてなんかこう…ヒーローの言動にちょっと感じ入ってる描写とか挟んでほしかった。というか恋愛感情なんてもんが備わってたんかワレェ…ってなるくらい、常に笑顔で負の感情を一切見せないロボットのようなヒロインです。そんなわけで、全体的に、なんだかなあと感じる作品でした。
いいねしたユーザ2人
レビューをシェアしよう!