このレビューはネタバレを含みます▼
作家さん買いです。吾瀬先生らしく時代背景や業界用語など世界観の作り込みがとても丁寧なので作品世界に没入できます。迫力ある美麗すぎる絵柄も健在。ただ受けが攻めを好きになり欲望を抱く過程があまりにも早く、ヘテロ設定の攻めも時代背景に反し気持ちに疑問を抱かず悩まないので、そこが少し浅いかなと感じました。異性と結婚せず同性同士が付き合い続けるのが今の何十倍も難しい年代という事もあり、簡単に手に入った分二人の行く末が心配になりました。ストーカーに遭ったり暴力や性被害に遭ったり愛する人が死んで長年孤独だったりと受けがかなりの不幸体質なので、そこで魅力のバランスを取って下さっているのかなとも感じます。