ジュミドロ
」のレビュー

ジュミドロ

瀧宏一

彼女は闘う事、それしか知らなかった

ネタバレ
2025年1月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ 1巻分読んだので、感想を書き書き。
裏闘技場にかつて在籍しコロシアムの剣闘士として不敗の化け物で名を馳せていた少女ラムネが奴隷として移送中の事故で何故かコロシアムが千年前の遺物と言われる場所に来てしまう。学がなく敵を殺す事で称賛を得ていた彼女は拾ってくれた親切な老婆を盗賊から救うもその残虐性から恐れられ自分が「普通でない事」に微かに気づく。その後彼女の無知さにつけこんだ者により初めてこの世界で指輪の魔力を行使する貴族階級の指輪騎士を撃退した事により命を狙われる事になったり、指輪騎士と因縁浅からぬスノウに刷り込みのごとく知識をつけられ対立する事に誘導されたり、初めて同性の少女と知り合いになったりと、お願いだから普通の女の子にしてあげてー!と切に思うのにその力と周りが決して許さない意志が固い…そんなラムネが不憫でならないのに圧倒的な強さに畏怖する異世界中世風バトル?ストーリー。セリフ少なく絵で語る物語。だからこそ不穏。ラムネが今までどんな風に育ち、何故強いのか、どうしてこんな場所に来たのか、指輪騎士とは何かなど明らかになっていません。謎のまま無双していきます。力は正義だけど、敵=排除のみの世界で生きてきたので、金を知らない、熱い肉にびっくりする、火が熱いなど基本的常識を知らない女の子が人と接する事により自分の異常さを知ったり、勝手な大人たちに振り回されたりするので読んでいて可哀想になります。強いけど。唯一の癒しが出てきた女の子…。マガポケで連載を追ってますが、彼女に幸せが訪れる事を願わずにはいられません。続きが気になります。
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