このレビューはネタバレを含みます▼
メリバでした。作者様の作品の中でも『てぺとる!』が好きです。今回は毛色が違いますが、新しい単行本を楽しみにしていました。七海の事を宇宙人だと疑っている、禄斗の視点から始まったお話。試し読みはここまででした。でも、実は禄斗の方が人間ではないという事で。七海にとって彼は生きる意味そのもの。自分の正体に気付かない彼を生かすため、犯罪に手を染める七海。何も知らない禄斗の無邪気さや2人のやり取りに癒され、幸せな余白に浸りながらも、本筋の不穏な雰囲気に、どんな展開になるのかとドキドキしながら読み進めました。そして、後半は、悲しくて切なくて泣いてしまいました。最後の解釈は、皆さまのレビューを読ませて頂くまでは、禄斗(と名付けられた生物)はあの時に七海の記憶を読んで、今度は七海の大切な人ではなくて七海(の少年姿)に擬態し、生まれ変わった七海(少年)と出会って、幼馴染から始まる関係をこれから築くのだろうかと考えました。一気にレビューが増えていて、皆さまのレビューを読み、七海とは関係なく彼は彼でこのサイクルを繰り返すのか、2人とも生まれ変わったのか等、今また考察を始めてしまっています。という事で、こちらの作品もお気に入りの一冊になりました。またレビューを覗きにきて、皆さまの解釈を拝見したいと思います。