このレビューはネタバレを含みます▼
政略結婚が嫌で逃げ出した第三皇子アミルと、旅商人サイのお話。
作者買いでしたが、うーんとしか言えませんでした。
230ページ超の大ボリュームなハズなのに、全然内容が無いよう。
無さすぎてアミルとサイの従者ハリルの名前が混同してしまうくらいキャラにも話にも入り込めませんでした(笑)
正直読んでいて2人が惹かれ合う要素があったのか甚だ疑問でした。
どのエピソードも薄い。
特に印象的な出来事が起こったわけでもなく、気付けばなんとなくくっ付く謎展開。
そもそも皇子が政略結婚を嫌がって逃げ出すとか、皇族としての自覚が無さすぎます。
娶る側の王が極悪非道とかならともかく、単に好色で妃を集めまくっているだけなら、それだけの力がある王として受け入れるのも皇子では?(この話の前に王族としての矜持が素晴らしい人物がいる話を読んでしまったため、余計にそう感じてしまいました…。)
アミルは最初から迷惑をかけている印象しかなく、物語を通してあまり好感が抱けませんでした。
サイはサイでどこかの王族で。
国に戻って速攻王になり、アミルを娶る…。そしてまぁまぁ皆に祝福されるという…。
はい、現実感が無さ過ぎました。お伽話過ぎました。
これで第○王子くらいの地位なら良かったのですが、王だと急に現実に立ち返ってしまうんですよね(私が)。
オメガバースとかじゃない限り、もう少し説得力のある展開が欲しかったです(次期王は弟に決定しているとか)。
こういう世継ぎとかの問題が気になってしまう話と全く気にならない話がありますが、たぶんこんな問題が些末に過ぎないと思える面白さがあるか無いかなんだろうなぁ。
そしてこのお話には無かったということなのでしょう。
とりあえずすべてが残念過ぎました。
小冊子は、まぁ小冊子なので内容が無いのは仕方がないですね。
本編でちょろっと言及していたパンダが見られて良かったね、と(笑)
評価が良く期待感があっただけに残念でした。