このレビューはネタバレを含みます▼
冒頭にあったアキの祈りが懺悔と後悔ととてつもない愛に溢れていて、初っ端から心を鷲掴みにされ涙が溢れてしまいました。
今作はアキから美里へ向けてのアンサー・ノベルという印象。とにかくアキの美里に対する想いが穏やかで温かく、またアキにはアキの言い分もあったんだという事が分かって救われました。
5年間は長いですが2人にとっては必要な時間だったのかも。お互いの想いを再認識して分別を持って強固にしていく姿に成長を感じます。あと「同性愛はゆるやかな自サツ」という文言が刺さり、純粋に幸せを享受できない後ろめたさがリアルでした。
美里が作家になっていた事に驚きましたが、新作アンドロイドのお話は美里とアキの想いがシンクロしていて思わず涙が…。今作は何度も涙腺を刺激されましたが、前作から続けて読んだため感動の余韻が半端ないです。春恋とセット読みで是非。