無能と蔑まれた令嬢は婚約破棄され、辺境の聖女と呼ばれる~傲慢な婚約者を捨て、護衛騎士と幸せになります~(話売り)
葵すみれ/柏木トウコ
このレビューはネタバレを含みます▼
なろう系で原作読了。コミカライズの無料分を読みました。レビュー数の少なさと低評価が、この作品の商業化の成否を正直に示しています。
以下は私が考察した商業化に向かなかった理由です。
理由①ヒロインが後向きで魅力に欠け、イライラ。
理由②ヒロインが婚約者達から受ける仕打ちが酷過ぎて不快。
理由③ヒーローが平民出身というだけで人権を侵害される言動で執拗に侮辱される。不愉快!
理由④ヒロインの父母、婚約者とその家族、貴族他ことごとくヒロインを見下す理不尽な世界観。
ヒロインは辺境伯の唯一の孫娘。出自は婚約者と同等以上、むしろ〈金づる〉なのに、何故そこまで見下げられるのかわからない。(特に、ヒロイン実父の尊大な姿勢が不快を通り越して謎)
物語の理不尽なイジメ部分を過剰にするための演出としか思えません。
イジメ側にも幾ばくかの理由?(or背景)がないと、読者の共感は得られません。この物語の場合、全く理解できません。しかも、イジメ側が粘着質で厚顔無恥なので過剰なイジメがラストまで延々と続きます。
原作を踏襲したまま物語が進むと、この理不尽な世界観(貴族至上主義)が壊れないままエンドになります。私がこの物語に低評価を下した最大の理由はそこにあります。ラストまで頑張って読んで不快になった原作、、、なんて、コミカライズを購入する気がおこりません。
商業化するには大胆な原作改編が必須でした。作画も原作をカバー出来ず、悪役の顔芸が下卑で醜く、見たくありませんでした。なろう系で留めていればそれで良かった作品です。
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