ライアテア
」のレビュー

ライアテア

岡田屋鉄蔵

魂の叫びのような

ネタバレ
2025年2月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ 好きな作者さんですが、表紙とためし読みで心踊らず、しばらく読みませんでした。でも読んでみると、短い映画をみたような思いでした。これは紙で読みたいなあ。片目の視力を失った写真家ゾノ。少年時代に島で美しい少年マニと出会い、ずっと探し求める。マニはたくましく、島の風習を堂々と誇りに思っていたのに、再開した時は島のことは一切語らない、周囲とも一線をひく研究者になっていた。なんとか一緒に島に行ってほしいゾノ、頑なに拒絶するマニ。島に着いたマニは、どんどん本来の姿を取り戻してくる。この展開は見事でした。一人でも多くの人に読んでもらいたいです。この作者さんは江戸時代物を丁寧に描きますが、この漫画も島の風景が細かく描かれています。島の風や熱気が伝わってくる思いでした。
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