バッドロマンス・フリーク・ショー
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バッドロマンス・フリーク・ショー

茶渡ロメ男

電波傍受(盗聴)×人間観察(盗撮)のカプ

ネタバレ
2025年2月11日
このレビューはネタバレを含みます▼ 課題も人付き合いも要領よくこなす美大生の芹ヶ谷柊には、人には言えない盗聴という趣味があります。ある夜、半径200mで交わされる様々な声を聞いていた柊は、男性のエロい声を拾い出します。3ヶ月ほど不能だった柊はその声に反応してしまい、やがてその声の主が柊の通う大学図書館の司書•黒須田理一であることがわかるのでした。イケメンで人当たりの良い黒須田が一人であんなエロい声を出しているなんて……と考えていた柊は近所のスーパーでばったりと黒須田と会い、意外に近所だった黒須田の家に招かれるのでした。ゲイだと明かした黒須田と飲みながら、「盗聴器を仕掛けたのは元彼かな?」なんて考えていた柊は、いつのまにか黒須田にキスされています。あれよあれよと流される前にギリで逃げ出した柊ですが、実は全ては柊を盗撮していた黒須田の計画の内だったのでした。人間観察でベランダから望遠カメラを向けていた黒須田は、たまたまピントの合った柊の部屋で柊を観察するうちに盗聴込みですっかり気に入り、じわりじわりと柊に近づいてゆきます。「普通」からかなり外れた二人が、正直な自分でいられる相手に出逢えて本当に良かったです。お幸せに。
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