誰にも愛されなかった醜穢令嬢が幸せになるまで【単話版】
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誰にも愛されなかった醜穢令嬢が幸せになるまで【単話版】

空木おむ/青季ふゆ/白谷ゆう

またしても冒頭に荒技婚約、、これは無理!

ネタバレ
2025年2月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ なろう系原作を読んでいます。物語冒頭の基本設定が、時期的に少し前から販売されている原作者様の某作品と共通しています。同一原作者ですから共通していても問題はありません。けれども、その共通設定が私には無理無茶設定としか思えません。設定1 理不尽な理由で家族から過剰に虐げられるヒロイン。この物語では庶出が理由。ここまで虐げるのなら、幼少期に母子ともに自邸から追い出されてます。また、酷い扱いをしているなら、その存在を隠すはず。それが、この物語では粗末な衣装で社交会に出席させるとか、悪い噂話を撒き散らす等、、辻褄の合わない設定です。設定2 虐げられたヒロインが国を代表する高位貴族のイケメンヒーローと突如婚約。ここではヒーローの『虫よけ』が婚約理由。ヒロイン父側の話を採用し、ヒーロー側の事前調査無しで婚約。勿論、本人との事前面談も無し!婚約証書署名の場にヒロインだけで出席。、、、無理無茶(笑)。私は作者様の某作品での無茶な婚約設定を『荒技婚約』と命名しましたが、この物語の場合も『荒技婚約』です。そしてこの荒技設定が無ければ、この物語そのものが成立しないことも共通しています。婚約者にしないと、ヒロインがおめかしした姿にヒーローが胸キュンする定番シーンが成立しません。設定3 不遇な身の上で健気設定なヒロインに即恋オチする女嫌いのヒーロー。恋愛の過程が抜け落ちています。貴族としての食事マナーさえわきまえていない女性に憐憫の情を感じるのならまだわかります。でも、出会って数日で頬を染める反応には乾いた笑いしかありません。他にも、非常識で暴力的すぎる敵役等共通設定はあります。繰り返しますが、共通なことを問題視していません。作者が違うのに設定が酷似した物語は無数にあります(笑)。私が問題視しているのは、少なくとも上記3点は無理設定で、それが3つとも冒頭で物語世界の基盤設定として組み込まれていること。そのため(読者である私が)物語世界に入れないことです。言い換えれば、これらの設定に違和感を感じない人ならこの物語を楽しく読めると思います。
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