強がりなバタフライ
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強がりなバタフライ

白石さよ

気持ちを伝えられることのありがたさ

2025年2月14日
主人公2人は惹かれ合いながらもお互いの想いを伝える場もなく、第三者の介入によってその機会も失われて初めての恋を諦めるしかなかった。でも、莉穂は何年経っても遼太郎を忘れることができず、心を誤魔化したお付き合いにも疲れていた。そんな日々に大きな動きが。お互いの会社でプロジェクトを組むことになり10年近い時を経て再会することに。姉の恋人である遼太郎を忘れられない莉穂。忘れるために関東を出て関西に住むようになったのに運命の歯車が回り始めた。

お互いに思い合いながら別れていた。という事実を2人は知らないし気付かない。それぞれが忘れるために意味のない付き合いをしてきたことが、また2人の間を複雑にして拗らせてしまう。これって口にすれば良いことなのでは?と思うが、そう簡単にはできない周りの環境があった。
総じて遼太郎がはっきりしてくれたらこんなに拗れなかったのでは?とも思うが、それも第三者からの目であって、当事者は雁字搦めになって簡単にはいかない理由があった。
素直に気持ちを伝えられるって幸せなことだなぁ。と、読みながら主人公2人の長い長い両片思いに胸を締め付けらていました。
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