ペーパー・バック
」のレビュー

ペーパー・バック

一穂ミチ/青石ももこ

読むのが勿体無くてとっておいた番外編

ネタバレ
2025年2月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ 作者さんは圭輔と一束のカップルがお好きなようだと思いながら読む進めたこの短編集、佐伯と静兄妹もたくさん出てきて良かったです。城崎誠士郎と杣友に関して、彼らが誰なのかもう覚えて無くて、読み返しの楽しみが出来ました。

密は十和子が死んだら生きていけないと言う、それは彼らがお互いの半身だから?十和子が密と離婚した理由は体を半分には出来ないから、時間を半分にしたとのこと。それって密に彼自身の半分を返してあげたってこと?良時は密のことが好き、密も良時が好き。密にも十和子にもそれが判っているけど、良時だけがそれを認めることが出来なかったという過去。3人でずっと一緒に遊んでいようという遠き日の約束を果たすかのように十和子と結婚する密。あの時に良時が何か一言でも言ったのなら、きっと2人の結婚は無かったのでしょう。良時が自分の気持ちに正直になるのに20年、その20年は間違いなく必要な時間だったのでしょう。そして今でもそこにいるのはあの頃と同じように青いままお互いをおもいやる3人。この中でいつでも一番強いのは十和子ですね。

密と十和子と良時と一束が集まるシーン楽しかったです。元妻、元愛人&今カレが集合。今カレと元妻は兄妹で、それを元愛人は知っているってまぁシュールですこと。
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!