蟷螂の檻
」のレビュー

蟷螂の檻

彩景でりこ

喰らわれる愛

ネタバレ
2025年2月18日
このレビューはネタバレを含みます▼ 気力はいるけど没入感が半端ないストーリー。作中でところどころ登場する蟷螂の例えも秀逸です。育郎坊ちゃん、ただただ幸せになってほしかった。でもさち子さんや行成、蘭蔵では彼の救いにならなかったんだろうな。典彦、歪んで戻れない人。彼が坊ちゃんを慈しめる未来があれば、、、でもそれでは彼らは幸せになれなかったんだろうか。蘭蔵は一番印象が変わって、守られる人ではなく、他者を守れる強い人だった。健一、蘭蔵を守りたい気持ち、罪を犯してまで守ったのに見返られない辛さ、そして罪を抱える苦しさがわかるので、蘭蔵と幸せに生きてほしい。さち子さん、全巻購入前にこちらのレビューで彼女がすごく応援されていることはわかっていたけど、本当強くて優しい芯のある女性だった。蟷螂も雌が強いから生きる力強さの象徴だったのかな、と思ったり。スピンオフの『中の人』も読みたいので単行本にまとまるのを待ってます!
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