【全1-6セット】未来で断罪してくる騎士のため、悪魔の侯爵と呼ばれた俺は人生を繰り返す【イラスト付】
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【全1-6セット】未来で断罪してくる騎士のため、悪魔の侯爵と呼ばれた俺は人生を繰り返す【イラスト付】

青木なつき/兼守美行

美貌の侯爵、タイムリープでついに愛を知る

ネタバレ
2025年2月20日
このレビューはネタバレを含みます▼ 中世ヨーロッパ的世界のお話。実母が出産とともに早逝し、残された母親似のルチアーノは侯爵である実父•継母•義弟に冷たくあしらわれ、成長すると彼らはもちろん隣接する男爵家の当主夫妻と嫡男の婚約者までも手にかけます。領地では酷政を強いて悪魔の侯爵と呼ばれ、最後は男爵家の後継•近衛騎士のフレデリクに断罪されたルチアーノは、なぜか幼少期に戻り再び同じ人生を繰り返します。最後は必ずフレデリクに断罪もしくは処刑されて終わるというタイムリープが何度も繰り返され、前世の記憶を持つルチアーノは様々な選択をして行動を変えますが、最後はいつも変わりません。ついに6度目のタイムリープをしたルチアーノは今度はもう誰も殺さないと決め、そこからお話が始まります。爵位は義弟に譲るよう命令されながら実務は全て押し付けられる、好色な王弟のハーレムに送られる、片腕を失くし命の恩人にも裏切られる、これでもかの不幸が続きます。一方、宿敵フレデリクは早い時点から友好的に接してきますが、5回分の人生でいつも殺されてきたルチアーノがフレデリクに抱く嫌悪感と、腕は立つもののフレデリクの騎士らしい不器用さとで、なかなか甘い空気にはなりません。それがぐーっと引っ張った割にはコロッと変わります。そして最大の危機に突然現れる伝承者(?)の唐突感に置いてきぼりにされます。その2点が気になりますが、大筋は孤独なルチアーノがついに愛し愛されるひとと結ばれる、色んな冒険がてんこ盛りのタイムリープ•ファンタジーです。
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