このレビューはネタバレを含みます▼
最初からずっと、田舎の自然の美しさと得体の知れないミステリアスな話に引き込まれ、途中で好きな人との離れ離れや別れの予感に切なさも感じながら読み進めましたが、最後はハピエン!同性を好きな事に悩み、好意を持った相手との付き合いも、受験も、何もかも上手くいかない苦しい現状から抜け出そうと勇気を出した主人公と、彼をいつでも真っ直ぐに見つめて迎えに来る駿に、グッと来ました。恋愛の切なさと愛する幸福を、ミステリアスで面白い展開に乗せて感じられる作品!好きな人の手を離さない、象徴的な手の描写に、心がキュンとしました。相手が何者でも、連れて行かれてもいいとさえ思える気持ちが素敵です。