黒竜の花嫁【SS付】【イラスト付】
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黒竜の花嫁【SS付】【イラスト付】

橘かおる/稲荷家房之介

黒竜の偽りの番として召喚された大学生

ネタバレ
2025年2月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ 20歳の大学生•藤島昴は地元の山を散策中に異世界に飛ばされてしまいます。そこは竜と竜騎士が活躍する中世ヨーロッパ的世界でした。言葉も訳もわからないままに昴は身分の高そうな黒髪黒瞳の美丈夫と儀式を挙げさせられます。さらに結構気持ち良く初夜も終えてしまった昴は、いつのまにか言葉が通じるようになっていました。昴は相手が龍蘭国の王太子•鸞であること、この世界に落ちてきた時にできた竜の形の擦り傷で、黒竜である鸞の番と見做されたことを知ります。数代に一度生まれる黒竜は覇王たる能力を有するものの、荒ぶる気性も併せ持つためそれを抑える番も共に生を受けます。身体のどこかに竜の形の痣を持つと言われる鸞の番はまだ見つかっておらず、昴は鸞の王位継承を阻む術者に召喚されたのでした。昴の擦り傷はすぐに消えてしまい、昴が番でないことはごく一部だけの秘密とされて昴の新しい生活が始まります。鸞の体液を摂取すると言葉がわかるため定期的に閨を共にするうちに、昴は鸞の背負うプレッシャーを知り、その誇り高き姿に惹かれてゆきます。大きな身体に心優しい竜たちに愛され、気が強く思ったことはすぐ口にしてしまう昴がだんだん味方を増やしてゆく甘くて優しいお話です。『黒竜の寵愛〜異世界で王太子サマの新婚生活〜』に続きます。
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