嵌められましたが、幸せになりました 傷物令嬢と陽だまりの魔導師
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嵌められましたが、幸せになりました 傷物令嬢と陽だまりの魔導師

咲宮いろは/霜月零/一花夜

微妙なハピエンにモヤモヤ、、!

ネタバレ
2025年2月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ 婚約破棄の定番設定。ハピエンでしたが読後、爽快感がありませんでした。ヒロインを嵌めた男爵令嬢だけが国家から断罪されましたが、その他の人はお咎め無し、でいいの? 少なくとも男爵令嬢に担がれた公爵令嬢にも責任はあるでしょ!
 それよりも何よりも私が一番釈然としないのは、ヒロインが王命でヒーローと婚約しましたが、その王命は男爵令嬢達が流した悪意ある噂をふまえて下されたという物語冒頭の設定です。王家は軽挙な王命を下した事について何の責任もとらず、ラストで王女が正義の味方の如く登場して興醒めしました。、、男爵令嬢1人に罪をかぶせて、その他の人々が手のひら返しで、結婚おめでとう!と笑っているのが、何とも言えないくらいモヤモヤしました。おまけにヒロインまで元婚約者を労ってるし、、、。
 架空世界のお伽話とみなして読み捨てるしかない物語でした。

 ここ最近、物語冒頭、強引で無茶な婚約設定と並んで事実無根で悪意のある噂で虐める(嵌める)設定が多く見られますが、噂を過激にすればするほど事前事後の設定・処理を丁寧にしないと、物語世界が澱み、読後にモヤモヤが残ります。(ヒロインが奔放な異性関係を楽しんでいるという噂が流れたら、必ずお相手の男性がいるハズです。事実確認しないで発動される王権。架空世界としてもあまりにも薄っぺらい!)
 過激な噂で人を嵌めて後始末無しの物語設定は釈然としません。
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