秘密 -トップ・シークレット-
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秘密 -トップ・シークレット-

清水玲子

大作で力作です

ネタバレ
2025年3月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ 大好きな清水玲子先生の大好きな作品です。死んだ人の脳をスキャンして、記憶を映像化し、難事件の謎に挑む特別捜査機関「第九」。室長の薪、新人捜査官の青木らに、死刑囚露口の脳を見て、行方不明の長女絹子を探し出すと言うミッションが与えられた。だが、モニターに映し出された記憶の映像に捜査官たちは息をのむ。そこには刃物を振り上げる絹子の姿が映っていた。「第九」は刑事の真鍋と共に操作を続けるが、事態が急変し絹子が発見される。さらに絹子は、父親の犯行のショックから記憶喪失になっているという。一方真鍋は、絹子と関係のあった男を突き止めるが、男は真鍋の目の前で自死する。やがて同時刻に、全国で9人が自死したことが判明する。謎を追ううちに、かつて日本中を震撼させた凶悪犯、貝沼の存在が浮上する。貝沼は既に獄中で死亡。彼の脳の記憶を見た「第九」の捜査官は次々と命を落としていた。薪の親友の鈴木も貝沼治験に関わったことで、悲劇的な死を遂げていた。絹子と貝沼はいつ繋がっていたのか? その手掛かりは、貝沼の記憶を見た鈴木の脳の中にあった。薪は鈴木の記憶と向き合うことを避けてきたのだが、覚悟を決めて、鈴木の恋人だった監察医雪子に協力を依頼し、彼の記憶を再生する。そしてついに、鈴木が自分の命と引き換えにしてまで、守りたかった最大の「秘密」が明らかにされる。
本当に凄い作品です。何度読んでも、持っていかれてしまいます。
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