このレビューはネタバレを含みます▼
「未来永劫、お前を愛する事は無い」とヒロインに宣言した傲慢王子。
そこでヒロインは王子以外を愛する事にする。
もうこの時点で『???』なんだが、王子不在の中ヒロインはロビー活動に勤しむ。
え、王様も王妃様もチョロすぎない?
使用人達もアッサリ乗り換えすぎじゃない?
わんこ、お前もかwww
ってくらい、あっという間に周囲の人心(一部、犬心)を掌握したヒロイン。
ある日、立場をわからせてやると意気込む傲慢王子だったが、すでに立場は逆転しており両親から厳しい叱責を受けた上で領地での謹慎を命じられる。
そこでやっと己の過ちに気付くのだが、その先にいたのは逆襲の手を緩める気のないヒロイン。
ちょっとトラウマになるレベルの迫力あるヒロインの黒い笑顔で物語が締められ、王子含めこの国がどうなったのか、その後が非常に気になる。おそらく、ヒロインが女王になった方が国は栄えると思う。
巷に溢れる『愛されない系』の物語かと思いきや、ヒロインの力技で別方向に持ってかれた感がある。傲慢王子へのザマァではあるが、ハッピーエンドと言えるかどうかはちょっと判別が難しい。嫌味な男をぐうの音も出ないほど叩き折ると言う一点だけ見れば、この上なく見事なヒロインである。