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三つ葉優雨

救いがなくて やるせない

ネタバレ
2025年3月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ 初めての作家さんだったが、絵が好きで、結末が気になって、無防備に一気読みしたら凹んだ

主人公と理央は お互いに好意を持っていることがわかって寝てみた処、理央のからだは女性を受け付けず 性癖の壁を越えられずに二人は別れる
そこまでは驚きもしないが その後がいけない

その後、理央は、主人公には特別な感情を抱きつつも女性とは駄目なんだと再認識して 同性の恋人を作り、新たな生活を始めて先へ進んでいるが

主人公は、友人関係で理央と繋がりながらも、理央への想いが断ち切れず、モデルとして仕事はうまくいっても満たされず 報われない想いを抱えて生きるという なんともやるせない結末

ここで理央がゲイではなく、女性も恋愛対象となるバイとして主人公と恋人同士になるというのは現実味がなく ご都合主義かと思うが、

例えば、主人公が今はちゃんと恋人と幸せで、17歳の頃の初恋の痛みを懐かしく思い返すような、理央とフェアな立ち位置なら まだ救いがあったと思う

振られた後のやるせない記憶が反芻されて、この作品を読み終えた後は どうにもならない未消化(昇華?)の悲しみだけが残った
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