やたらやらしい深見くん3【小冊子付特装版】
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やたらやらしい深見くん3【小冊子付特装版】

松本あやか

梶彰弘を考察w/通常版でイイと思います

ネタバレ
2025年3月18日
このレビューはネタバレを含みます▼ 出ていこうとする深見くんの涙にこっちもつれられジーンときちゃって、嫌だ嫌だ叫ぶ梶の涙にこちらも目頭熱くなったり、バスローブの上にマフラー巻いて燥ぐ梶のパタパタ足に笑ったりと、没入しすぎた自分の感情が忙しかったです♡⁠(⁠˃͈⁠ ⁠દ⁠ ⁠˂͈⁠ ⁠༶⁠ ⁠)
最も圧倒されたところは、離れていく深見くんの背中を前に、突然母親が居なくなった時のことを思い出す梶の3コマの描写です。文字の入ってないこの3コマは、梶が如何に自信家で軽々と外面重視に振る舞わなければいけなかったかを表してるような気がしました。母親の蒸発は、いつでも素で居られた家族のはずなのに実は梶には何も素を見せなくてもいい扱いされてたとか、或いは、置き手紙で姿消す程の苦しみに全く気づくことのできなかった自分などなど、中高生の梶には答えようがない関係性を思い知った切掛になったことでしょう。【寂しさ】という感情に長年蓋をして藻掻き苦しんだ結果、梶は八方美人でありつつ自分の欲(素とか願望とかの)は口にしないよう、殻作りを重ねてきたかもしれない。
そんな梶が、捨てないでとすがりつくまで自分をさらけ出して、深見くんの負担になるまいと「友だち」の提案までして、やがて側にいるのは自分じゃなくても深見くんが「幸せでいてくれたら」と心底深見くんの幸福を願うようになったとき、15話の、母親への報告とも苦しんだ10代の自分への安堵ともとれる短いモノローグが、中高生のまま思いっきり笑ってる梶の背景にはっきりと綴られる。。。泣けてくるんです(⁠ ⁠T⁠_⁠T⁠)⁠
3巻のベストショットと思うアングルは16話の「呼んで」。
小冊子狙いでの購入ですが、キャラデザインが半分で漫画は4Pだけでした。しかも本編にスパイス加える程度で、'その後'とか節目の裏話的な要素はなかったのでストーリー追えるには通常版で十分かなと思いました。
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